2007/06/03

若者たちの乗換駅:バートレットの離脱

そろそろ潮時ということか。

休日なので詳しいニュースは読んでいないが、ブッシュ政権のバートレット顧問が辞任するようだ。バートレットといえば、古くからのブッシュの忠臣の一人。なにせ、1993年にブッシュがテキサス州知事への出馬を準備している時からの付き合いだ。政権の求心力の低下は今に始まったことではないが、何とも象徴的な出来事である。

ブッシュ政権は、何があろうと後1年強で終わる。長く参加してきた人達も、そうでもない人達も、一つの旅の終わりが近付いている。

もっとも、まだまだ新たな長い旅が待っている人も多い。ホワイトハウスでは、驚くほど若い実力者が活躍している。乗換え駅はそれぞれだ。バートレットにしてもまだ36歳である(ということは、ブッシュ陣営に参加したのは22歳!)。

日本ではあまり大きく報道されていないかも知れないが、最近ブッシュ政権からは、一人の「若きベテラン」が離脱を明らかにしている。ホワイトハウスの政治担当を務めるSara Taylorは、カール・ローブの右腕として、選挙に深く関わってきた人物。政権との付き合いは古く、2000年の選挙戦でブッシュ陣営が雇った最初のスタッフの一人だったという(Fletcher, Michael A., "Another Top Bush Aide Makes an Exit", May 28, 2007)。にもかかわらず、年齢はまだ32歳。次の仕事は、取り敢えず民間で探すというが、いずれその名前を聞く機会が再び訪れるだろう。

経済諮問委員会(CEA)からも、近々「才媛」が離脱する。2005年にCEAに参加したKatherine Baickerは、主に医療保険改革に携わってきた。たまたま講演を聞く機会があったが、脳ミソが回転している音が聞こえてきそうなくらいの迫力だった。こちらもまだ30代半ば。この後は、教職に戻るらしい。

パブリックな立場で、若い時期から鍛えられて強くなっていく。こういう人たちがアメリカを支えていくのだと、改めて思い知らされる。

もちろん、終点まで乗り続けなければならない人もいる。つくづく2期目の後半というのは、大統領の孤独さが浮き立つ時間帯である。

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