2007/03/11

7つのアドバイス

David Brooks(The New York Timesに連載中)はとても好きなコラムニストの一人だ。少し前に共和党の大統領選挙候補者への7つのアドバイスというのを書いていて、これがいつものように興味深い("So You Want to Run...", February 22, 2007)。「3のルール」については、以前にも触れたが、記録のために全体を紹介しておこう。

1.雪ダルマになれ。2月5日に予定されているカリフォルニアなどのビッグ・ステートが大事だという見方は間違っている。日程が詰まっているから、そこまで全部をカバーしたら、ギリギリになってしまう。最初の3つの州、アイオワ、ニューハンプシャー、サウスカロライナで上手くやれば、ビッグ・ステートは自然についてくる。

2.「3のルール」を忘れるな。

3.総合大学になるな。大学の学部のようにアドバイザーを分野別に分けたら、思い切りありきたりの提言が出て来る。政治のテーマ(例えば「家族の繁栄」)に合わせて学際的に専門家を組み合わせれば、驚くほど問題の本質に迫れる。何よりも、評論家が共和党を定義する役立たずなカテゴリーから逃げられる。社会保守、市場原理至上主義のリバタリアン、ネオコン。そんなレッテルを貼られたら終わりだ。

4.変化になれ。歳出削減、減税、官僚攻撃。昔ながらの主張に戻れば立て直せると考えている共和党員が多い。間違いだ。栄光の80年代から時代は変わった。ノスタルジアで取り戻せる訳ではない。80年代は自由を促進すれば良かったが、9-11後の米国はカオスを恐れている。国民が安心して夢を追えるだけの、安全と秩序、権威を提供する。新しいRepublicanismの先頭に立たなければならない。大きな政府ではない。やるべき仕事をきちんとこなす強い政府だ。強く、限定的で、元気のある政府が、いかにして個人の自由を強化できるのか。説明できる統治の哲学を見出すのが、最初の仕事だ。

5.断れない申し出を。あなたの名前が、ジュリアーニやマッケイン、ロムニーだったとしたら、社会保守派に愛されるのは無理だ。取り入ろうとせずに、取引を申し出ろ。「主義主張では相容れないかも知れないが、あなたが求める成果は獲得してみせる」。合意できる目標を4つ選び、演説の度に繰り返せ。

6.第二のフェーズに備えろ。夏の終わりには、増派の結果は出る。一人の候補者が、新しいグランド・ストラテジーを定義付けるだろう。その人になれ。

7.セオドア・ルーズベルトのように戦え。毎朝、ルーズベルトだったら誇りに思うか自問しろ。答が否だったら、リスクをとれ。違うことをしろ。

4の政府観あたりがBrooksらしいところ。たしか2000年はマッケイン寄りだったと思うが、さて今回はどうだろう。

しかし、ようやく取り上げられて良かった。実は次のコラムも出番を待っていたりするものだから...

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