2007/03/16

bits and pieces...

お陰様でエントリーも30件になりました。ここまで沢山の方々にご覧頂けるとは、嬉しい驚きです。有り難うございます。これからもよろしくお願いします。

さて、この辺りでいくつかフォローアップを。

1.右翼の巨大な陰謀

...は健在だそうだ。

この有名な言葉を生み出した本人が言っているのだから間違いない(Cillizza, Chris, "The Vast Conspiracy Rides Again", Washington Post, March 14, 2007)。

ヒラリーがその証拠として取り上げたのは、2002年の選挙で、民主党の動員活動を妨害するために、共和党陣営が大量の電話をかけて通信を混乱させたというニューハンプシャーでの事件。ヒラリーの狙いは、夫の時代から「陰謀」に立ち向かってきたと強調し、タフさをアピールすることだろう。

一方で、この有名なフレーズを使い過ぎれば、クリントン時代のスキャンダルまで思い出されてしまうという警告もある。

つくづく取り扱いの難しい旦那である。

2.チェイニーは何処へ

影響力低下が言われるなかで、それでもまずないだろうと言われているのが本人の辞任だ。

理由はいろいろだ。ブッシュは、余計な雑音を避けるために政治的野心の無い人物を選んだのに、08年が近付くこのタイミングで新顔を投入すれば、自分が完全に喰われてしまう(Duffy, Michael, "Cheney In Twilight", Time, March 8, 2007)。チェイニーは国に人生を捧げてきた人間であり、国民による選挙で与えられた仕事を途中で投げ出すなんて考えられない。チェイニーは、共和党の熱心な支持者にはまだまだ人気がある。今やこうした支持者こそが、ブッシュ政権の生命線だ(DeFrank, Thomas, "Veep rumors hogwash", New York Daily News, March 13th 2007)。

こんな指摘もある。チェイニーの行動原理の中核にあるのは、ブッシュへの絶大な忠誠心。だから、意見が通らない位で辞めたりしない。辞めるのは、それがブッシュに必要な時だけ(Hoagland, Jim, "'What Has Happened to Dick Cheney?'", Washington Post, March 8, 2007)。

実は過去にチェイニーはブッシュに辞任を申し入れたことがあったらしい。時は2004年の初め。再選を目指す選挙が本格化する頃だ。健康が理由かと聞かれ、自分は大統領にとって重荷になっているから、と説明したそうだ(DeFrank, ibid)。

ダースベイダーのように見えても、チェイニーだって人間だ(それを言ったらダースベイダーだって人間か)。支える何かがなければ、続けられる仕事ではない。

3.March Madness!

もう始まっています。

議会への影響(?)については、CQ Politicsが独走状態(Greg Giroux, "Madness Continues: Which House Members’ Alma Maters Are in NCAA Hunt?", CQ Politics, March 15, 2007)。今度は、何処の大学の出身者が多いかを分析している。やはりワシントン周辺が多いようで、ジョージタウン大学が19人、バージニア大学が14人、ジョージ・ワシントン大学が13人というのがベスト3だそうだ。

ところで、マッケインのサイトへの応募は済みましたか?

bracket作りに悩んだ時には、ここに「この政治家ならこう決める」というガイド(?)がある。正直良く分からないのも多いが、取り敢えずオバマ風には笑った。

The Barack Obama method: Pick every team to win every game. When told you can't do that, smile and mention Jesus.

マッケインのbracketは、とても保守的なチョイスらしい。番狂わせは付き物なので、絶対勝てない手札だと評されている。もっとも、全米から参加した支持者を怒らせないために、わざと順当で、間違っても自分が勝ったりしない組み合わせを選んだ、なんていうフォローもされているが(Reed, Bruce, "McCain Madness", Slate, March 14, 2007)。

しかし、皆さん好きですね。何とか政治ネタにかこつけて、結局は自分の読みを披瀝しちゃうところが微笑ましいというか…

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