2007/05/19

ヒラリー:求む!テーマソング

面白い企画ではある。でも、それくらいは自分で決めろと言いたい気もする。

ヒラリーは、キャンペーンのテーマ・ソングを決めるための投票をホームページで開始した。参加者は、候補に上がった9曲から選んでもいいし、それ以外の曲を提案しても良い。

候補は次の通りだ。

1.City of Blind Lights – U2
2.Suddenly I See – KT Tunstall
3.I’m a Believer – Smash Mouth
4.Get Ready – The Temptations
5.Ready to Run – Dixie Chicks
6.Rock This Country – Shania Twain
7.Beautiful Day – U2
8.Right Here, Right Now – Jesus Jones
9.I’ll Take You There – The Staple Singers

テーマ・ソングは、文字通りキャンペーンの象徴である。それ自体を支持者に委ねるというのは、開かれたキャンペーンの象徴ということなのかもしれない。「音痴なヒラリー」をフューチャーした映像と併せて、何よりも求められているヒューマンな部分をアピールしたいという狙いもあるだろう。

一方で、ヒラリーが嫌いな人は、こうしたトリッキーな動きを嫌うだろう。世論調査を気にする政治家の、計算高い動きという訳である。どれだけ票が取れるかという計算に目処が立てば、曲のメッセージは二の次だ。ついでにヒラリーのイメージがあがれば、一石二鳥じゃないか!

個人的には、「ちょっと残念」というのが正直な感想である。戦略としての是非はともかく、ヒラリーの思いを知る貴重な機会が失われたからだ。テーマ・ソングが政治的な計算なしに決められると思うほどナイーブではないが、「誰」の「どの曲」を選ぶかという決断には、候補者やキャンペーンのキャラクターがにじみ出るものである。

もちろん、候補の曲だけでも話のネタにはなる。だいたい、アメリカの選挙なのに、何でU2が二曲も候補に上がっているのだろう?Shania Twainはカナダだし、KT Tunstallはスコットランドかどこかの出身じゃなかっただろうか。やはりアメリカは懐が深いということだろうか。

個人的な提案としては、やはりFleetwood MacのDon't Stop(thinking about tomorrow)は絶品だと思う。クリントンとの距離感もあるし、党大会の彼の場面で使えば良いのかも知れないが。

盛り上がりとしては、スタジアム・ロック系だろうから、熱心な民主党支持者のボン・ジョビに作曲を依頼するのはどうだろう。スプリングスティーンは避けてもらいたいところだが、強いて言えば、Land of Hope and Dreamsだろうか。

…と盛り上がってしまうのは、きっとヒラリー陣営の思うツボなんだろうなあ…

0 件のコメント: