2007/10/13

ゴア降臨? : Don't Worry Hillary, None of This is Happend Yet.

ゴアが本当にノーベル賞をとってしまった。「ゴア出馬待望論」がしばらくは盛んに報じられるに違いない。民主党ではヒラリーが独走態勢を固めつつあるとの見方も強くなっているだけに、「ヒラリーが恐れるのはゴアの出馬だけ」といったトーンの報道も出てきやすいだろう。

しかし、常識的に考えればここでゴアが出馬する可能性はそれほど高くない。選挙戦はかなり進んでしまっているし、ゴアにはまだ組織も戦略も無い。急造でも戦えるといっても、やや時間が立ち過ぎだろう。だいたい、折角の復活を選挙への逆戻りで汚すリスクを犯す必要があるだろうか。

それよりも、ヒラリーが恐れるべきは、ゴアがキング・メーカーになることではないだろうか。待望論が高まる中で、ゴアは政策面での主張を鮮明にし、民主党の方向性に影響を与えようとするだろう。その延長線上に、誰がゴアの支持を取り付けるのかという議論が出てくる。予備選投票日が近づいたところで、ヒラリーの対立候補を支持するとゴアが宣言する。そのインパクトは小さくないかも知れない。

ヒラリーとゴアの関係は果たしてどうなのか。ゴアはクリントン時代と距離を置く選挙戦を展開して、クリントン前大統領の逆鱗に触れた。ヒラリーはクリントン時代の栄光をそのまま飲み込んだ選挙戦を展開している。受賞発表当日のヒラリー選対のホームページには、ゴアを祝福するメッセージが踊っていた。

もちろん民主党を割るのは本位ではないとして、ゴアが予備選挙での支持者表明を行わない可能性もあるだろう。他方で、ゴアの政治センスには不可解な部分も少なくない。前回の予備選挙では、ゴアは押し詰まってきてからディーン支持を表明した。その辺りからディーンの調子がおかしくなったような気がするのだが、記憶違いだろうか。

それはさておき、ついにゴアに先を越されてしまったクリントン前大統領の思いはいかばかりだろうか...

0 件のコメント: