Goodbye Cruel World / 民主党大会2日目
ヒラリーの演説が終わった。冷静な分析はさておき、まずはすばらしい演説だった。抑えるべきポイントはすべて抑え、キャッチーなフレーズすらちりばめた。センチメンタルさはない。敗北のかけらもない。そこには、前進するヒラリーがいた。進み続ければ、オバマ候補を支持できる。そんなメッセージが組み立てられていた。
けれども、それだけにセンチメンタルにならざるを得なかったのも事実だ。ヒラリーにとって最後の党大会の晴れ舞台になるのだろうか。大歓声を受けるヒラリーを見るのはこれが最後なのだろうか。なぜヒラリーは今ここにいなければならないのか?
演説が始まった頃、画面に映ったクリントン大統領は、明らかに涙をおさえているように見えた。I love youとつぶやいているようにも見えた。後半部分、クリントン大統領の笑顔は、本当に嬉しそうだった。
そのクリントン大統領に、明日は舞台が回ってくる。二日間もクリントン家にスロットを与えた点を捉え、オバマ陣営は相当気を遣わざるを得なくなっているという指摘がある。しかし、クリントン夫妻は「政治家」だ。その底力を侮ってはいけない。与えられた役割はきっちり果たすだろう。争乱の前評判が高ければ高いほど、この二日間はオバマ陣営にとって大きなプラスになるに違いない。
むしろこの二日間は、クリントン夫妻にとってとても残酷な二日間だ。
ヒラリーはその残酷さをはねのけてみせた。だからこそ、クリントン大統領は笑っていた。
Keep Going.
ヒラリーは繰り返した。
Keep Going.
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